孤独

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その頃俺は中学生で、日曜日だったので友達の家でゲームをして遊んでいた。 友人宅の二階で楽しくゲームをしていたのだが、その友人のお母さんが真っ青な顔で上がってきて、俺宛に電話が掛かってきている事を告げると同時に泣き崩れていた。 俺は最初不思議な顔して取り敢えず電話にでたのだが・・・・ それは学校の担任からの電話だった。 「川崎か・・・落ち着いて聴けよ・・・親父さんが亡くなった・・・海で小学生の子供を助けようと・・・」 そこから先は全く耳に入って来なかった。 「おい、川崎・・・大丈夫か、取り敢えずそっちに迎えにいくから・・・おい、聴いてるのか・・・・」 俺は涙も出なかった。 信じる信じないなど通り越して、レベルの低いお笑い番組でも見ているかのように感じ、クスクス笑ってしまった・・・ そして狂ったように笑った・・・ そのまま笑いながら大粒の涙を流し、その場に座り込んだ・・・
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