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母の死後…周りは気を遣ってくれていたけれど…死と向き合えずにいた私。
その頃から、終業式などの全校生徒が集まって静まる場所に行くと吐き気。
きっと…今のパニック障害が発症していたのだろう…。
高校生になってからは、授業中もテストなどで教室が静まると吐き気がしたので、ほぼ保健室のお世話に…。
しかも、バイト先での関わりで全員にシカトされるというイジメに遭った。
なので余計に、自分の中での高校時代はない。
ただ一つの思い出といえば、あえて普通科ではなく商業科を選んだから、簿記や珠算などの資格がとれた事。
休んでは部屋に閉じこもっていた日々…。
人見知りも激しく、手紙を書いたり本を読むことが楽しみだった。
父が長年勤めていた内装業の会社を退職し、自営で始めることになった。
私も手伝うつもりで就職はせず、名刺も作り終えた矢先…父が倒れた。
母を亡くしてからの父は、毎晩お酒に溺れていて…病院に行くよう勧めてたほど…。
ある夜、いつものように夜中に帰ってきた気配を感じ…その後、布団に倒れたような音がした。
が、
『寄って転んだのだろう』
と寝てしまった私。
翌日、何となく心配で見に行ったけれど…いびきをかいて寝ている父をみてバイトへ。
…夕方、バイト先へ信じられない連絡が来るなんて夢にも思わずに…。
病院に駆け付け、私だけが医師に呼ばれて説明を受けた。
病名は『脳内出血』で…今夜がヤマとの事…。
その夜は父方そして母方の祖母と三人で看病。
意識はなくても暴れ出すので、手足を拘束され苦しんでいる父を見守るしかなった…。
長い夜が明け…検査や診察後にまた呼ばれた。
右半身に麻痺が残るが、危機は脱したとの事…。
あの時の安堵感と涙は…今でも覚えてる。
完全看護の病院ではないので、その日から私は病院に寝泊まりして看病の日々。
昼間は祖父がバイクで交代しに来てくれたので、家でお風呂に入り束の間の仮眠。
それが…約二か月は続いただろうか…。
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