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これからどうしようかと策を巡らせていると向こうの武士の霊が話しかけてきた。
『お主、我の姿が見えるようだな。しかも、お主の霊力はなかなか高いと見た。我はな、生前の恨みを晴らすために人を襲って殺めてきた。
悪いが、お主にも死んでもらうぞ。』
そういってやつは腰に差していた刀を抜いた。
最近、墓場で変死体が見つかったって話はそういうことか。
霊が見えない人を霊が襲うことは少ないのだがこいつは相当怨みが強いようでそういう無関係な無能力者にまで襲いかかっているようだ。
まぁ、殺されてしまった死体は変死体として扱われるのがほとんどだ。
何故なら霊に実態は無いため普通は外傷が付かないからだ。
そのため、大体が死因不明または心臓麻痺として処理される。
どっかの名前を書いたら死ぬノートじゃないんだからホントやめてほしいよ。
この危機的状況にも関わらず別の事を考えている頭を使って僕は、ズボンの内ポケットに入れてある御札に手を伸ばした。
そして、その御札を切りかかってきたやつ目掛けてカウンター気味に飛ばした。
バチッ
という音をあげて奴に当たった。
大抵のヤツならこれで終わるのだがこいつはどうかな?
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