Encounter

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ちょっとは効いたかな? 今のが僕の最大出力の攻撃なのでノーダメージならもう万策尽きたも同然だ。 『我が見えるとはいってもこの程度か。ちょっと期待外れだの。』 そう言ってやつは僕に再び切りかかってきた。 僕はそれを見てとっさに結界を張るための御札を出して防御した。 次の瞬間、剣圧によって僕はいくつかの墓を壊しつつ、大きく後ろにとばされた。 そして、飛ばされてる途中、意識が朦朧とする中僕は死を覚悟した。 墓場に入ったのが運のつきだったのだろう。不思議と自分の不運を恨む気にはならなかった。これが僕の運命だったのだ、そんな風に思った。 佳菜を守れなかったのが唯一の心残りか。 『そこにいる女の子は、見逃してくれないか?』 それが精一杯の僕が佳菜を守れる唯一の方法だった。 我ながら情けないと思うけど、どうしようもないのだ。 力のない僕にはどうすることも出来ない。
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