21人が本棚に入れています
本棚に追加
ちょっとは効いたかな?
今のが僕の最大出力の攻撃なのでノーダメージならもう万策尽きたも同然だ。
『我が見えるとはいってもこの程度か。ちょっと期待外れだの。』
そう言ってやつは僕に再び切りかかってきた。
僕はそれを見てとっさに結界を張るための御札を出して防御した。
次の瞬間、剣圧によって僕はいくつかの墓を壊しつつ、大きく後ろにとばされた。
そして、飛ばされてる途中、意識が朦朧とする中僕は死を覚悟した。
墓場に入ったのが運のつきだったのだろう。不思議と自分の不運を恨む気にはならなかった。これが僕の運命だったのだ、そんな風に思った。
佳菜を守れなかったのが唯一の心残りか。
『そこにいる女の子は、見逃してくれないか?』
それが精一杯の僕が佳菜を守れる唯一の方法だった。
我ながら情けないと思うけど、どうしようもないのだ。
力のない僕にはどうすることも出来ない。
最初のコメントを投稿しよう!