僕の後ろのあいつ

Encounter

いつものように通学路を歩いていると春の明るい雰囲気にそぐわない空気があちこちに現れているのが分かる。

その理由というのは、僕が一般人と異なるある能力に関係しているのだ。

それは、道端に人でない人、つまり幽霊が見えているからのだ。
しかもかなり鮮明に。

ここで一つ言っておくが、僕は至って正常だしオカルトマニアなどではないのでご安心を。

初めて、幽霊が見えるのに気づいたのは５歳くらいの時だったと思う。

あまりにはっきり見えていたから全然気付かなくて、周りの人が見えないのが逆に不思議だった。

まぁ、小さい頃は周りの人からは空想の友達を作ってるのだろうと周りの大人は考えていたようだが...

年齢を重ねるにつれて空想の友達と遊んでることに、親戚中が変な目で見始めるようになり、両親は気にしてはいなかったのだが祖父母が精神病院に連れてくなどしたのだ。

さすがに、その時自分が人が見えないものを見てる事に気づいて隠すようになったな。

けど霊が見えるせいで何回か恐ろしい目に遭っている。
悪霊（とはいっても程度は低い奴）に何度か襲われそうになったし、よく霊がつきまとうようになった。

恐らく普通の人が経験できないような恐怖体験は星の数ほどしている。

今では、自分なりにいろいろ調べて対処方を学んで御札なんかを使ってどうにか難を逃れてる。

最近、なぜかこの能力（霊能力とでも言うのか？）が上がって御札なしでも無害な霊は追い払うこともできるようにもなった。