わたし

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何も心配はない。 何も不安はない。 別に暖かくはない家に戻ると、外の風を遮断できただけ寒さを軽減した。 人の気配のない真っ暗な家。 うちはハウスだけどホームではないと頑なに英語の先生に抗議したけど、宿題の英作文では減点された事をふと思い出しては鼻で笑った。 おとうさんとおかあさんは財布と家政婦 なんて作文を書いたのも懐かしい思い出。 わたしはグラスに水を注いで、それを飲まずにただ捨てた。 意味はない。 意味なんて、探すだけ無駄だから。
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