2人が本棚に入れています
本棚に追加
……雪が燦然と降っている。
……空に星が輝いている。
その中を俺は――星崎聖雪(ほしざきとしゆき)は立ち尽くしている。
光鈴学園の制服を着て。
教科書で中身を占領された重いカバンを持って。
その道は自分の知っている道。
家へとつながっている道。
「?」
ここがそうであるとは知っているが、何故ここにいるのかまではわからない。
「まぁいいや。とりあえず帰ろう」
雪が降る中、冷たい風が体にぶつかってくる中、俺は足を進めた。
自分の大切なものが待つ場所へ。
最初のコメントを投稿しよう!