沖田総司

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彩乃さんを静かに布団に横たえる。 もう、何も言ってくれない。 もう、笑い掛けてくれない。 もう、身体が冷たくなってきている… これが【人が死ぬ】ということなのだ… 今まで何も考えず人を斬ってきた。 斬らなければ斬られる。 そういう世界に身を置いてきた。 「そ…じ…?」 「彩乃さん!?分かりますか?」 焦点の合わない目で必死に私を探している。 手を握り、名前を呼び続けた。 「あい…てく…てお…き…」 (愛してくれておおきに) 一筋の涙が目から零れ落ちた… 彩乃さんは、逝った。
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