1418人が本棚に入れています
本棚に追加
彩乃さんを静かに布団に横たえる。
もう、何も言ってくれない。
もう、笑い掛けてくれない。
もう、身体が冷たくなってきている…
これが【人が死ぬ】ということなのだ…
今まで何も考えず人を斬ってきた。
斬らなければ斬られる。
そういう世界に身を置いてきた。
「そ…じ…?」
「彩乃さん!?分かりますか?」
焦点の合わない目で必死に私を探している。
手を握り、名前を呼び続けた。
「あい…てく…てお…き…」
(愛してくれておおきに)
一筋の涙が目から零れ落ちた…
彩乃さんは、逝った。
最初のコメントを投稿しよう!