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「総司も…飲むかい?」
「…はい。」
何時もと違い多くを語らない沖田にも酒を勧める。
「総司、君は最近何か変わったことがあっただろう?」
沖田の猪口を持つ手が微かに震える。
「…大切な人が自分のせいで亡くなりました。」
…!!
土方が裏でコソコソしていたのには気付いていたが…
「それは…変なことを言ってすまなかったね。」
「いえ、良いんです。私が彼女の分も精一杯生きると決めたので。」
沖田の目から強い意志が感じられる。
「…だからこそ、山南さんには命を無駄にして欲しくない!」
「私は…君をまだまだ子どもだと思っていたけれど…それは間違っていたみたいだな。」
「これから先、何があっても…近藤さんや土方君のことを信じてやってくれ。」
「…そんなこと。決まってるじゃないですか!」
漸く沖田が笑う。
それを見て、一つ肩の荷が降りた気がした。
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