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死神装束ではなく、お気に入りのワンピースでだ。
(たく、石田のやつ…またか)
そう、ルキアの服は増えていくばかりだ。
それもこれも、石田は服を作るのが得意だ。女物限定でだけどな。
「はっ、本当に邪魔だったようだな」
呆れたようにヤレヤレとしたルキアは、用件だけを言って部屋を出ていった。
「ルキアのやつ、人使い荒いっつーの」
立ち上がって出て行こうとする一護の腕を、恋次は急いで掴んだ。
「ワリィ…」
顔を見て謝ることはできなかった。
それでも、一護は苦笑して恋次の頭を撫でた。
「お前だけだ」
「あ?」
「好きなのは、お前だけだから」
それだけを言って、部屋を出ていった。
顔が、少しだけ見えたけど、少しだけ赤くて。
恋次は堪えきれなくて、笑い声を出す。
「先に言えよ」
(俺だってな…)
「お前だけだよ」
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