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署に連絡して、ホテルの場所を確認してくれたお兄ちゃんと一緒に向かう。 政治家がどんなホテルを使うのが一般的なのかは分からなかったけれど、ビジネスホテル風の外観で先生が庶民的な人なんだなぁと何だか嬉しく思った。 フロントに向かって手帳を示して部屋の鍵を持ってきたお兄ちゃんの後に付いて行く。 コンコンとノックをして声をかけてから鍵を使って開けて中に入ると、ベッドサイドの横に倒れている田島さんが目に飛び込んできた。 「田島さん!」 駆け寄ろうとした私をお兄ちゃんが制す。 すぐに救急車を呼ぶ手配をして田島さんの傷の確認をするお兄ちゃん。 頭から血が出ていて出血の多さに私の血の気が引いていく。 「大丈夫」 お兄ちゃんが私を落ち着かせようとするが、私はパニックに陥った。 「滋」 名前を呼ばれて、しっかりとお兄ちゃんの腕の中におさめられた私。 「深呼吸して。落ち着いて。 滋が慌ててもどうしようもない。こういう時こそ落ち着いて。 滋がここで泣いてたら田島さんも心配するから」 優しい声が胸いっぱいに広がっていく。 そうだ・・・ こうなったのは私のせいだし、私がしっかりしないでどうすると言うんだろうか。 大丈夫と判断したのかお兄ちゃんの腕が緩む。 そのまま田島さんの隣に行き、そっと手を握る。 意識があるのかないのか分からないけれど、指先に少しだけ力が入ったように感じた。 「田島さん。もうすぐ救急車来ますからね」
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