飛べない君へ

この街、一人

何度世界に一人だと
思っただろう

周りの人間も
家族でさえも
遠い存在に感じた

心やすまる場所さえ
本音打ち明けられる場所さえ
どこにも無かった

この街、一人

ずっと一人だと思うと
耐えきれず
膝を抱えてうずくまった

周りの人間が
羨ましかった

家族が
羨ましかった

何もかもが
輝いて見えた

この街、一人

今日も夜に怯える