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あれは…四神?
「そうだ…昔、俺らの夜の日常は鬼の退治だった。」
もう一人の俺の言葉に場面が変わり、鬼の退治の風景になる。
!!なに…これ・・・こんな…
そこには今の戦いが子供の遊びに見えるほど、残虐な風景が映った。
肉を食らう勢いで人の魂を食らい町を荒らしていく鬼を必死に倒していく四神
「これが当時の世界さ…だけど昼だけは静かだった。
鬼は闇を好み、光を避ける」
今とは逆なんだな…
「あぁ…俺らは月の光を借りてあいつらを封印したからな…
昼間の穏やかな時間は人間たちだけでなく、俺らも唯一休める時間だった」
もう一人の俺の発言に場面は昼間の場面に変わる。
その場面には四神に仲よく話している少女の姿があった。
歳として俺と変わらないくらいだった。
あの子…は?
「あの子は親を鬼に殺され一人だったのを俺が見つけて、世話をしていたんだ…」
もう一人の俺は目を伏せそれだけ言うとまた場面が変わった。
次に映ったのは…
え…
血の海に立っている月明かりで照らされた少女の姿だった。
「彼女が夜な夜な何処か行っているのは知っていたが、疑いたくなかった…
そして信じたくなかった・・・
鬼の気配が彼女から感じても…」
それは彼女の事を…
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