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「……3ヶ月…限定…?」
私…今、水嶋君が用意してくれたりんごのソースたっぷりシフォンケーキに、フォーク刺したまま動けなくなりました。
「…あれ、俺先週言いませんでしたっけ?」
「きっ、聞いてないわよっ。って言うか、ちょっと待ってっ。んじゃ、今12月だから3ヶ月限定って事は3月までって事?』
「はい。正確には今月も入るから3ヶ月と数週間ですけど。」
いやいや、はい。じゃなくてっ。
「意味がわかんない…。」
「もっと長い期間の方がいいんですか?」
「そっ、そういう事じゃないわよっ。私が今週どんな気持ちで悩んで今日ここに来たと思ってんのよっ。しかもよ、しかもっ、それを3ヶ月の期間限定の関係なんて今言われて…普通驚くでしょ!?」
………んっ?
待てよ?
ってことは…、
「…4月からはまた私達上司と部下に戻るってこと?」
「……うーん。まぁ、そうなりますかね。」
何?その曖昧な態度は?
っていうか…
「何で期間限定なの…?」
「…何でも期間限定の方が美味しい気しません?」
そう言って水嶋君は、私のケーキに刺さったままのフォークを手に取り口に入れた。
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