Ⅲ love potion

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  「あの‥。」 遠慮がちに声を掛けると、男の人は、振り向きニッコリ笑った。 だけど、その口元から見えた歯は、全部が金色で‥。 驚いたあたしの心臓は、バクバクと音を立てて鳴り出した。 咄嗟に、逃げなきゃって思った。 なのに、恐怖で竦んだ足は言うことを聞かない。 頭の中は“どうしよう!”って焦りだけ。 泣きそうになった時‥ 「あ、暁(アカツキ)さんですか~?」 男の人は、あたしの名字を呼ぶと 「ギラギラ宅急便で~す♪お届けものにあがりました~♪」 歌を唄うような軽やかな口調で、そう言った。  
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