愛撫

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 「ねぇねぇねぇねぇ!星崎さん、何やったらいー??」  ねばっとした甘ったるい声で市原は暇になるとこう言う。  やたらと距離が近い、というか私の頭とか肩をベタベタと触って来る。私は幼稚園の先生になったような錯覚を起こす。  「あーもー!近い!虫みたいね、キミは!」  「だぁって~。暇なんだもん!」  今日は高橋は休日だ。  17時に牧野祥子が上がり、青山まりなが入ったが、市原はさすがに17歳の女子高生には甘えられないようで、相手してくれるのは私しかいないと思っているらしい。    「8時に翔くんが来たら私帰るけど、本当にラストまで二人で大丈夫?まりなちゃんは10時までよ。」  高橋も私もいない時間帯に市原を入れるのは初めてだった。  不安で家に帰っても眠れるだろうか…。 「大丈夫大丈夫♪もうシメも覚えたから!」
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