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カ「な、何で?」
タ「ダメ…俺と…関わっちゃ…ダメ…」
カ「どうして?」
タ「俺…一人ぼっち…父さんと母さんも…俺をいじめる…誰も助けてくれない…」
カ「…」
タ「君の母さんも…家から…呼んでる…俺と…一緒に居るの…誰にも見られたくないんだよ…」
カイフェが振り返ると、カイフェの母親が手招きして小声で「早く戻って来なさい」と言っている。
カ「僕は戻らない…」
タ「何で?戻りなよ…俺と関わってほしくないんだよ!裸だし、体は傷だらけだ。そんな醜い俺と…一緒に居てほしくないんだ!君の母さんは!!」
カ「何だ…ちゃんと話せるじゃないか(笑)」
タ「えっ?」
カ「服を持ってきてあげる。寒いでしょ?」
タ「い、いや…いいよ…」
カ「待ってて(笑)」
カイフェは家に戻って、本当にすぐ帰って来た。
タグマは初めて優しさに触れた。
タ「…」
カ「はい、着て!」
タ「ダメだよ…俺の体汚れてる…」
カ「ダメじゃない…」
カイフェは無理矢理タグマに服を着せた。
タグマは人の温もりに触れた。
タ「あ…あり…ありが…とう…」
カ「うん(笑)ね~!タグについてもっと教えてよ☆」
タ「えっ?俺…?」
カ「うん!」
タグマは迷った。
今まで自分の事なんて聞かれた事がなかったし、考えた事もなかった。
どう説明したらいいのかわからなかった…
でも彼なら…
カイフェになら話せる気がした。
今までの苦しみや悲しみ、辛さを理解してくれる様な気がした。
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