0人が本棚に入れています
本棚に追加
タグマは全てを話した。
自分の両親は本当の親ではない事。
幼い頃から虐待を受けていた事。
友達がいない事。
学校に行かせてもらえない事。
誰も助けてくれない事。
いつか殺されるんじゃないかと思っている事。
全て話した。
するとカイフェは泣いていた。
タグマは泣いていないのに、タグマの話を聞いてカイフェは泣いている。
タグマにはそれが不思議でしょうがなかった。
タ「何で…カイフェが泣いてるの?」
カ「だって…あんまり辛い過去を…グスッ…過ごしてきたんだと思うと…涙が止まらないよ…(泣)」
タ「俺のせいで…泣いてるの?」
カ「違う!何でタグはそんなに強いの?辛かったよね(泣)?」
タ「辛かったよ…でも何でかな?それでも…よかったんだ…父さんと…母さんは…俺を見てくれてる…それだけで…」
カ「死にたいと思った事はないの?」
タ「俺が死んだら…父さんと…母さんはどうなる?泣かないかも知れないけど…俺は…悲しむと…信じたい…」
カ「そっか…ねぇ~!一緒に学校に行こうよ☆」
タ「えっ…?」
カ「学校に行けば友達が出来る!僕も居るし、きっと楽しいよ(笑)」
タ「…うん☆」
タグマは今日、初めて誰かに心を開いた。
そんな環境に居なかったタグマにとって、カイフェは救いの光。
タグマに光が射した。
一人の少年の勇気ある優しさのおかげで…
最初のコメントを投稿しよう!