166人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺は結城陸人、呼び捨てで呼んでな。俺も涙って呼ぶな。よろしく。」
僕の前の席の人が話しかけてくれた。
「よろしく、陸人!」
僕の席がお兄ちゃんの隣の席なのは、先生の配慮だろう。僕の具合が悪くなったときにすぐにお兄ちゃんに言えるように…。
「お兄ちゃん、男ばっかりって不思議な感じだね。」
お兄ちゃんは僕の頭を撫でて言った。
「久しぶりの学校だから無理はするなよ?具合悪くなったらすぐに俺に言えよ?」
僕は頷いた。本当にお兄ちゃんは心配症だ。
最初のコメントを投稿しよう!