憂鬱

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「この後少し用があって送ってやることが出来ない そのお詫びと、今日の思い出に 貰ってくれぬか?」 問いかけなのにその回答を聞く前に優の手をとり、香り袋をぎゅっと握らせる 「あの……私なにも準備してなくて… すいませんっ」 「気にしなくて良い 俺がしたくて勝手にしたことだ」 頭を下げた優の肩にそっと手を置き、顔を上げさせにこりと微笑んだ これから仕事かと訪ねると 仕事ではなくちょっと野暮用とのこと 「気を付けてくださいね」 無邪気な笑顔で栄太郎を見送った 栄太郎の背中が遠くなった頃 優も屯所に帰るため踵を返した時 「あっ!忘れて…っ」 重要なことを思い出したとき背後に何かが降ってきて肩に触れた
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