♯51 それから…。

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あれから1ヶ月。 伊木先生と、ひかりちゃんが よりを戻してから1ヶ月。 あっさりと仕事を辞めたひかりちゃんは、先生の引っ越しに便乗して、自らも九州に旅立っていった。 それはそれは、あっさりしていて。 「あたし、航平と行くね。」 と、満面の笑みで。 なんとゆうか… 潔いとゆうか、真っ直ぐとゆうか 単純とゆうか…。 一直線に伊木先生のところへ。 俺も未知も、驚きと喜びと拍子抜けがいっぺんに来て、別れを惜しむ暇すら無かった。 ……いや、ひかりちゃんが幸せなら言うこと無しなんだけどね。 そして それから更に1ヶ月。 3月。 日に日に春が訪れてくるのが 目に見えて、肌で感じられるようになってきた今日この頃。 春風と共に、郵便受けに舞い込んできた結婚式の招待状。 ……早すぎるだろ。 そうツッコミを入れた矢先、未知に届いたメール。 『ママになります。  秋に産まれるよ~。』 ……いや、だから早すぎるだろ、オイ。 もう笑いしか出てこない。 俺は碧斗にメールを送った。 ずっと言ってやりたかったこと。 『初恋敗れたり!  ざまーみろ。  残念でしたー。』
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