四季おりおり

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『………はい』 少し間があいて、肯定が聞こえた。 「……夏世さんだっけ?」 『はい』 「晴火の事……怒ってる?」 『フフ……まさか』 その笑い声にホッと安心した。 晴火にもちゃんと迎えてくれる人がいる事を。 そして頭にもう一人… 『待ってる……』 パトカーに乗り込む晴火に声をかけた警察官。 彼も晴火を待っているのだろうか… 「――――……晴火を巻き込んだ『俺』の事は恨んでますか?」 ソッと電話口に吸い込まれていく言葉。
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