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※名唐視点
明らかに一騒動あった教室を、俺は何のためらいもなく開けた。
「いよーっす!☆」
床に座り込んでいる二人に向かい、軽くピースなんかしちゃったり。
壁に寄りかかっていた半裸の男、瀬良は呆れ顔をかくそうともせずに俺を見上げた。
「……あら?もしかして、情後だった?」
ビュォッ!!!!
と、椅子が飛んできたので俺は慌てて避ける。
「ぅおいっ!危ねーな!殺す気か!」
「死ね。」
恐ろしいことをさらりと言い、おじさんちょっとチビりそうになっちゃった。
しかし椎葉の腕の中には、そんな物騒な言動とは裏腹に大事そうに田中倖を抱えていた。
「腐ヒヒ…幼稚園生がまさかの攻…!?いや、有りだな…うふふ、ふぁーんたじーっく…」
な、なんか寝ながら呟いてる…怖っ!
「てめぇ、今までどこにいた。」
「何って…職員会議に決まっとるだろうが。俺、これでも先生よ。」
「とぼけてんじゃねえ。」
ビシリと言葉を返され、俺を睨む目は鋭い。
「てめぇほどの情報通ならとっくに気づいていたはずだ。この学校で下らねえことが起こるのをな。職員会議?はっ、喧嘩すりゃ尻尾巻いて逃げる先公共にそんなもんあるわきゃねーだろ。」
よく喋るようになったなぁ…瀬良。じーん。
「うう、成長したなぁ、瀬良。思えば一年前からお前は…」
「満足かよ、高見の見物は。」
話の腰を折るなって。
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