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「おい…瀬良。お前、どうした?」
初めて見る瀬良の反応に、驚きを隠せない気持ちで聞く。
瀬良は、ゆっくりと俺の方に向き直った。
「…初めてだ。」
あ?
「あんな目で見られたのは、初めてだ。」
特に感動とかいう感情は一切無く、無表情で淡々と告げる言葉。
俺は、予感した。
あの一年とはまた関わることになりそうだ。
「なんか…うぜぇ。寝る…」
「そうか…」
再び半目に戻った瀬良の眉が寄り、やはり新しい顔をしていると感じた。
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