XXVI

13/17
前へ
/395ページ
次へ
そして、俺は立ち上がり、言った。 「俺の名前は―――」 言葉の途中で、ボールが隣を通り過ぎた。 そのボールはクラスメイトたちの頭上を通り越し、宮村の身体にクリーンヒットした。 「な、なんだ…」 ボールは一つではなく、次々と飛んできて、宮村へと向かっていく。 顔面に直撃した時点で、ボールはゲリラ豪雨のようにとまった。 俺は倒れてしまった宮村の上に馬乗りになり、動きを封じた。 「悪かったな。あんたを騙したのは俺――いや、僕だ」 「なんだ、と…?」
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加