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宮村は混乱と困惑で頭が働かない様子だった。
僕はポケットからそれを取り出すと、彼の眼球ぎりぎりに近づけた。
「あんたは目を抉られても大丈夫な人?」
「は…?なに、言って…」
それを大きく振り上げた僕は宮村の右目に突き刺した。
「ぎ、ぎゃあああああ!!」
血液が頬に飛び散る。
宮村は断末魔のような声を出していた。
「ああ…教えておいてやるよ。僕は隠蔽工作がしたかったんだ。だから、あんたを利用させてもらった」
「い、隠蔽…?」
「ああ。でも、一人増えたところであんたの罪は変わらないから別に構わないだろう?」
「お前、誰だよ…」
「ああ…言い忘れてた。僕は―――」
それを聞いた瞬間、宮村は一気に青ざめた。
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