おれの学校生活

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結局、あの後おれ達は遅刻した。 そして、何故かおれだけこっぴどく怒られた。 うん、泣きそう。 いや、ガキではない。チビでもない。 断じて違う。 時間は余裕と思いきや、奴らが口論したり歌ったりとしてかなり時間が経っていたようだ。 まぁ、終わってしまったことはしょうがない。 だが一つ気掛かりなことがある。 始があまり怒られなかったことだ。 本人が言うには、日頃の行いがいいからだと言う。 ……どこがだといいたいんだが。 キーンコーンカーンコーンというお決まりのチャイムが鳴ると前らへんの席を立って、凰がこちらに向かってくる。 「よぉー、遅刻野郎ども」 凰はおれの隣の始も見ながら、明朗闊達といった具合で口を開いた。 「ちっ、なんだよ裏切り者」 「……ははっ、機嫌わりぃな」 おれの言葉により凰は一瞬で軽快さを失ってしまった。意外にガラスのハートだった。 すると横の席の始が、 「はっはっは!! 日頃の行いが悪いからだよ~、水月ちゃ~んっ!」 とまたまた嬉しそうに言うので思わず右手が勝手に始の顔にのめり込む。 「ちょ、いたっ! 何すんだよ!」 鼻を抑えていきなりの攻撃に戸惑う始。 「お前が悪い」  と不機嫌に言うおれ。 「オレのどこが悪いんだし!! な、凰?」 始は簡単に言えば快楽主義者だ。 つまり、気持ち良ければ弄るし弄られることも好き。 そして今の始は人を弄って楽しむモード。 なので、おれに嫌がらせするために凰に助けを求めたが、 「ああ、今のは始が悪いな」 と、見事に否定された。 ナイス凰。 さすがイケメン。 裏切り者だが見直した。 ……おれ性格悪。 しかし! 「ざまぁ」 こういう時の始弄りはやめない。イケメン滅ぶべし! 「ざまぁとか言うな!」 神速のツッコミを誠にどうもありがとうございます始くん。 フヒヒ。
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