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ブシューッ!!!!
首を貫かれた盗賊は大量の血を噴きながら崩れ落ち、遂に盗賊は一人だけになってしまった。
もはや袋の鼠、逃げ場はない。
「く、くそぉーー!!!!」
破れかぶれになった最後の盗賊は剣を凪ぎ払おうとかまえた。
だが、サングラスの男は受けようともせず平然としている。
ガジャン……
不意に近くで何かが落ちる音が響いた。
当然、盗賊はそれを確認したかったがそんな余裕はなかった。
そして
「死ねぇぇぇ!!!!」
盗賊は渾身の力で剣を凪ぎ払った……つもりだったが、その視界に自らが発した斬撃が映ることはなかった。
!?
「どうした、腕が落ちてるぞ」
サングラスの男は笑いながらそう言った。
「えっ!?
う、うわぁぁぁぁ!!!!」
盗賊は自分の肩を見て思わず絶叫。
いつの間に剣を持つ腕がバッサリ斬り落とされていたのだ。
床には剣を握る腕が無造作に落ちていた。
まだ指がピクピクと動いている。
しかし、サングラスの男は何もしていなかった。
ローブの男も紅い鎧の女剣士も盗賊の腕を斬るには距離的に不可能。
しかし、もっと不可能な場所に別の人影があるのを盗賊は発見した。
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