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何故叩かれたのか理解出来ずにいるタオをよそにマカミは何かを探しはじめる。
『はい、行き方がというより里から出た事も無いんですが大丈夫ですかね?』
『そうだったな、五日後の夕刻に此処から荷をゲフテトに持って行く船が来る。その船に乗るといいだろ…これを持って行けば乗せてもらえるはずだ』
タオはあははと苦笑いしながら告げると説明し懐から正方形に象られた銀板を取り出し、タオに差し出す。
『ん…ありがとうございます!因みに…コレって何なんですか?』
受け取った銀板は赤と橙の石、淡い緑色の石、深い青色の石の三つの宝石がはめ込まれてる。タオは物珍しいように石に触れてみたり裏返したり溝をなぞっていた。
よほど気に入ったのかとマカミは口元に指を宛て微笑み様子を見ていた。
『手形みたいなものだろう、タイラ爺はソレだけで三年は遊んで暮らせると言っていたがな』
ふんふんとマカミの説明を聞きながら銀板を弄っていると高いと言う言葉にびっくりして銀板を落としそうになる。
『Σそんなに高いんですか!?…あわわ!』
落とさなかったことに安堵したが、銀板を持っていて自分は大丈夫なのかと不安になり、アタフタしながら銀板を手の平に乗せるとおかしな行動をしだす。
『冗談だ。それはお前さん専用だから無くすなと言う意味でな』
タオの挙動不審な行動に笑い、からかい過ぎたとすぐに嘘だとばらし安心させる。
『へっ?そういう事でしたか…大切にします!』
ほっとしたのかタオは銀板を大切そうに両手で持ち、マカミに感謝の笑みを向けた。
『ああ。では、五月蝿い奴が来るようだから私は戻るよ。気をつけて行くんだぞ?…タオ』
何かがこちらに向かって来る気配を感じたのかマカミはタオに挨拶と気遣いを言い残し足早に姿を消す。
『うん、爺ちゃに花あげに来てくれてありがとうございました…マカミ様もお元気で!!』
聞こえていないことは解っていたが小さくそう呟くと背後の方から声が聞こえてくる。
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