お友達

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その日の夕方、ミィの友達が3人で家に来てくれた。 「おばちゃん、ミィちゃん大丈夫?」 「うん。大丈夫よ。呼んで来る?ちょっと待っててくれる?」 と玄関に3人を残し、お友達来てるよ?とミィに声をかけた。 なかなか立ち上がらないミィ。 「お母さぁん?先生もう言ったんかなぁ……」ぼそっと言う。 「どうかなぁ?けど、信頼できるお友達なら、ちゃんとミィの口から伝えた方が良いんじゃない?お母さんなら、友達が悲しい時、自分が何も聞かされてなかったら悲しいと思うな……。だってお母さん、もっと早く教えて欲しかったし、寂しかったもん。」 と答えると、困った様な迷っている様な複雑な表情で、玄関までゆっくりゆっくり歩いて行った。 気になって仕方ない…… 玄関横のトイレに行くふりをして、中から聞き耳を立てる。 ミィの友達が泣いてる……ミィも泣いてる。 玄関の外で4人ただ泣いてる…… ほっとく? んな訳にも行かないし……取り敢えずミィの部屋をササッと片付け、玄関のドアを開ける。 「ミィ?中に入って貰いなさい。そこじゃ目立つから……」 それだけ言って中に引っ込む。 2時間くらい4人はミィの部屋に閉じこもり、泣いて…笑って…怒って、を繰り返してた。 ミィの部屋から出て来た時、4人共が目を真っ赤に充血させて瞼を腫らしてたけど、みんなスッキリした良い顔をしてた。 本当にホッとした。 あの日の事は昨日の事みたいに思い出せる。 ミィにとってもそうだと思う。 ミィから後になって聞いた話では玄関を開けると3人がいきなり泣き出したんだそうだ。 口々に、ごめんね?気付いてあげられなくてごめんね?守ってあげられなくてごめんね?って言いながら、ミィを皆で抱きしめるみたいにして、泣き出したんだって……。 ミィもそれを見て、涙が止まらなくなって4人で泣いてる所に私が現れたらしい。 部屋で、今までの事を全部話して、そしたらお友達が怒りだして、担任と私との会話の話にも腹を立ててたって。その内1人が、だいたいミィちゃんが臭いって自分ら男子の方こそ臭いぢゃん!足の裏の臭いやら、汗の臭いやら!納豆みたいな臭いさせやがって!って言い出して、4人で大笑いしたって。 「ミィ、よかったね。皆、本当に良いお友達だね」そう言うと、自慢げな笑顔でミィがピースした。
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