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学校の対応より、ミィの友達の動きの方が早かった。
子供独特の純真さと行動力、そして団結力でまずはクラスの女の子の大半を味方に付けてしまった。
前にうちの玄関に集まった日から、たった3日で彼女達は自分達に出来る事を考え、行動に移していた。
4日目、前に訪ねて来た時とは違い、自信に満ちた笑顔で彼女達は我が家のチャイムを鳴らした。
ミィの部屋に通すと、長い時間そこから出て来なかった。
帰り際に、1人が言った。
「おばちゃん!私達が壁になる!ミィちゃんを守る壁になるから!」……壁?……言葉の意味がよく理解できず、聞き返すと「もう誰にもミィちゃんを傷つけさせないから。女子みんなに協力してもらってミィちゃんが1人にならない様にするよ。皆でミィちゃんを守るって決めたの!」
「ありがとう……でも、そんな事して他の子が虐められたり、お勉強の邪魔になったりしない?」
「皆で決めたの。ミィちゃんに学校に来て欲しい。ミィちゃんが居ないと寂しいの。友達だから!」
後ろから肩を叩かれ、振り返ってミィを見た。
「お母さん、私ね?明日……学校に行ってみる。」
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