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‡ヴォールハイト高校職員室‡
2人の新入生らしき男子2人組が校門のなかに走ってきた。
…おぉっと、1人こけた。
こけた男子は黒髪、瞳は…遠くて見えない。
だが、顔が整っていて可愛らしい顔をしている。
ある意味モテそうだな。…そんな事ないように祈る。
こけていないもう1人は気付いて直ぐ様駆け寄る。
その男子は黒というよりは青髪で後ろで髪をくくっている。
これはまた、モテそうな顔をしている。
2人は直ぐに立ち上がると学校の中に入っていった。
「面白そうな奴が入ってきたな、そう思わないか?」
「そうですか?」
か細い女性…というよりは、少女の声が職員室に響きわたる。
キーンコーンカーンコーン♪
「おおっと、俺まで遅刻する」
1人の人物は微笑みながら、誰もいない職員室を出ていった。
◆◇◆◇◆
‡体育館前‡
「なんとか間に合ったな」
「うん、でもあとすこし遅かったら危なかったな」
教師らしき人物が
「はいはい、静かにするザマス」
…………………ザマス?
教師は人差し指と中指で眼鏡を直す。
リオンはこそこそとランセの耳元により、
「あれ絶対数学の先生だ」
「違う。あれは、体育だ。」
「はぁ?それは無いだろう!
あれはどう見ても運動できなさそ………スイマセン」
さきほどの教師が眼鏡を光らせた。
うわー、初めて見たよ。眼鏡光らす人っ!本当にいたんだぁ。
リオンがその教師を見ながらそんな事を考えていたとき、
{新入生が入場します。拍手で迎えましょう}
パチパチパチパチパチパチ
と体育館の中から聞こえてきた。
そして、扉がゆっくりと開いていった…
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