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小さい頃からの俺の苦手なのは、
辛い食べ物、猫、教科書、そして…………
………朝起きることだ。
………ぅう……
俺はベットの中で格闘していた。―――自分と。
起きなければならないと分かっているのだが心の奥ではではもう少し寝たいと思っている。
俺はそのままかれこれ10分位戦っていた…
そんなとき、
――――――バンッ
俺の部屋に一人の男が勢い良く入ってきた。
そしてそのままの勢いで俺に、
「おっきろ~~、リオちゃん!」
…………笑顔で飛び蹴りをしてきた。
俺は右へ避け、すぐにその男…俺の兄貴に蹴りをやった。だが兄貴は俺の攻撃を先読みしていたのか、俺の左足を掴み、そのまま投げ飛ばした。
「うわぁぁあっ」
ゴンッ。
俺は壁に頭を思い切りぶつけた。
「甘いぞ、リオン!」
兄貴は俺を投げ飛ばした体勢で言った。
「ぅぅ…、毎朝毎朝俺起こすのに飛び蹴りは無いだろう。可愛い弟にこんな仕打ちは酷い…」
「可愛いからこそだ、んーあれだあれ、可愛い子には旅をさせよ、だ!」
微妙に意味が違わなくないか?
心の中で突っ込む。
兄貴は部屋の扉のノブに手をかけて、そして俺の方に向き、
「ほら、それよりも早く起きてお兄ちゃん特製ご飯を食べてくれっ!」
「特製っつうたって、どーせパンとサラダとスープだけだろ?あんま、作ったことにはならないんじゃ…「なにをいうっ!料理に一番大切なものはなんだと思っているっ!愛だ愛!愛さえ入って入れば全て料理だ!」…ぃはいはい、分かった分かった。」
…また、変な事いっている。
本当、たまにこの兄が世間で名の知れている焔の君(兄貴ファンの女性達が名付けたらしい)だとは到底思えないブラコンぶりだ。
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