一話 恋がしたーい!

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しかし 本当にV系にはまった理由は、その先にあった。 小夜は 自分の事を一番可愛いと思った事はない。 それどころか仏頂面で愛嬌のない顔に悩み整形を考えた程だ。 自分は、崇められて当然と思った事も当然ない。 元来引きこもりと極度の人見知り、照れがあり、あまり自分が話題に上るのは我慢できない。 だが、人は小夜にそう接する。その容姿を褒め称え、小夜を姫のように扱う。 しかし… 「なんだ?てめぇ?虫みたいな身体しやがって。」 友達の目当てのバンド 【Chaos】そのヴォーカリスト ナオ・ヴラド 彼の一言でようやく人間扱いされた気がした。 言葉は、酷く汚く罵りであったが小夜は、ようやく自分を見つけてもらえた気がした。
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