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『…何故…』
………………
俺は屯所に戻り、風間と接触した事、彼女の記憶の事を他の皆に話した…。
『それじゃあ…千春は…鬼なのか…』
戸惑いながら平助が口を開く…
『いや…分からん、風間の話しだ、どこまでが真実か…』
皆がが、戸惑っていた。すると副長が…
『何にせよ、あいつの過去は分かった。が、風間の話しだけじゃ真実きれねぇ、ちゃんと本人に聞いてみねぇとな』
『そうだな…』と皆が頭を縦に振る。
『斎藤、今千春は何処だ?』
『部屋で休んでいます』
『悪いが様子を見て来てくれねぇか』
『御意』
俺は副長の問いに答え、千春の個室に行く…。
静かに襖を開けて部屋を見ると、そこには敷いてある筈の布団が、綺麗に畳まれていた…。
居るはずの千春の姿も無い…
次第に脈拍が早くなる
辺りを見回すと…
『斎藤さんへ』と手紙が置いてあった……
俺は息を呑み恐る恐る、手に取り中身を見た。
『私はもうここには居られない…
さようなら大好きな斎藤さん
今までありがとうございました
新選組の皆さんありがとうございました』
そう綴られていた、彼女の手紙…
俺は、直ぐさま襖を開け屯所内を探した…
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