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家に帰ってきた父猫は、母猫の様子を見て同じく子猫を攻撃しました。
子猫は何度も家に入ろうとしますが、二匹の親はそれを許しませんでした。
やがて子猫は家に入ることを諦めると途方もない道のりを歩きはじめました。
何キロ歩いたでしょう。
陽が昇っては陽が沈み、また昇ってはまた沈んでいきました。
あの日少女が拾って帰った子猫は遠い遠い地で力尽きて天国へと旅立ちました。
人間に見捨てられ、自分の親にも見捨てられてしまったのです。
道端で死んでいる子猫を見た男の子が言いました。
「うわ!猫が死んでる!気持ち悪い!」
でももう子猫は無言のままずっと動かずそのまま横たわっていました。
おしまい。
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