第二章

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どうやら 水晶症の回復は Qにとって平凡な日常への 退屈な帰還にしか 過ぎない様だった ひとしきり続いた 罵倒の後に憮然として 黙り込んでしまったQを残し 自分は再び 最初に訪ねた部屋を 目指していた ほんの数分前 病室にひょっこりと 顔を出した教授が 帰りに自分の研究室に 寄って行かないかと 誘ったのだ どうやら 教授は回復したQには 興味がない様で全くの 無視だった どうも この場所は奇妙な 人達が多すぎる… 首を振りながら ‘23’の小部屋をノックした そして 上機嫌な教授の声で 部屋に招き入れられた
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