親友の為に

4/33
前へ
/246ページ
次へ
一応、晃のも確認しておいたが、かなり危ない内容だったので即削除した。 『何だか寂しいぜ』 晃……僕に向かってそんなメールを打つなよ。 怖すぎるよ、お前の友情は重すぎるよ。 本気で付き合いを改める必要がありそうだ。 取り敢えず学園に復帰したら殴るしかない。 「さて……一応メールは返したし、僕は僕でやるべきことを済ますか」 僕は携帯を投げ捨て、携帯ゲーム機を手に取らないまま机へと向かった。 本当ならば、今すぐ僕の世界へ飛び込みたいところだが……。 「この山のようにある課題を片付けるか」 そう。 自宅謹慎者に与えられる罰、それが今、僕の机の上に積み上げられていた。 課題という名の問題集である。 本当ならば、もう少しボリュームは少ないのだが、 「お前は頭はいいんだし、どうせ暇だろうからこれくらいしてこい!」 というゴリ山の一言のせいで、課題は僕特別仕様となっている。 全く喜ばしくない仕様だ。 面倒だが、やらないわけにはいかない。 やらなかったら千鶴姉にまた怒られるし、下手したら貞操の危機だ。 それだけは避けねば……!
/246ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4305人が本棚に入れています
本棚に追加