親友の為に

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† 「やっぱデマだったんだなぁ」 「いや、花村さんとオタ介は流石に無いだろ」 「だよな、無いよなぁ」 ふむ。 うちは廊下で響き渡る喧騒に耳を傾ける。 噂については何とかなりそうやなぁ。 うちの訂正した記事も大好評やし、昨日の記事を書いたアホな先輩も謝ってきおったし……うちからすれば終わり良ければ全て良し!って感じなんやけど……。 「啓介には悪いことしたなぁ……ほんまやったら、菓子でも持ってって謝りたいんやけど」 あかんな。 だってうち啓介ん家知らんやん。 メールか電話で謝ったろか……いや、あかんあかん。 そういうんはしっかりせんとなぁ。 そんな感じで、学園新聞の張り出されている掲示板の前をうろうろ……うろうろ……。 キリが無いな。 そうや、知らんのやったら調べたらええやん! うちとしても、啓介の情報は知っといて損は無いんやし。 「あんなおもろい逸材、そうそう居らんやろうし……唾つけといたろ!」 幸い今は昼休みや。 ほんなら先ずは、啓介のクラスに行ってみるかなぁ。
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