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やばいやばいやばい……啓介に殺される。
というか、親友として駄目だろ……約束全然守れてねぇよ。
「か、桂木。あのさ、花村とかには内緒にしといてくれないか? 頼む、啓介に申し訳が立たない」
頭を下げ、両手を合わせて桂木に頼み込む……が。
「ん~どうしよっかなぁ」
桂木はニヤニヤしながらそう言うだけだ。
たまに見せる、彼女の持つドエスな一面。
なかなか魅力的なんだが、今は全く喜べない。
素直に頷いて下さい!
「じゃあ、さ」
「ん?」
「さっきの言葉の意味、教えてよ」
桂木は少し俺から視線を逸らして、小さくそう呟いた。
さっきの言葉……?
「俺、何か言ったっけ?」
「ほら、さっき……教室を出る時に言った言葉。神無木を、裏切るとか、そんな感じの」
あぁ……あれか。
なかなか、触れて欲しくない箇所を的確に突くね。
「あれは~大した意味は無いんだよ」
「嘘。東雲、いつもと様子が違ったから」
よく見てますね!?
俺も啓介みたいにポーカーフェイスが下手くそなんですかね!?
「香澄に言っちゃおうかなぁ」
「うわぁ!? それは駄目だ! 言う、言うから!」
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