344人が本棚に入れています
本棚に追加
/231ページ
その男は一般入学でサッカー部に入部した
初日に監督の目にとまりその日のうちに1軍入り、そして1週間後にはレギュラークラスにまで登り詰めた
推薦入部をした、同学年の金田、村田、加納でさえも、1軍に定着するまでだけで半年かかっている
そんな厳しい環境の中で、しかも一般入部で彼は自分の地位を掴む
その男の名は、大前卓
大前は親の仕事の関係で3歳から中学卒業までスペインで暮らしていた
幼少時の頃スペインでサッカーを始め、めきめきと頭角を現した大前は10歳になるとバルセロナのユースチームに所属した
しかし、去年の冬に、親の仕事の関係により帰国
バルセロナのコーチ陣は、何とか大前に残ってもらおうと説得したが、大前は日本に戻ることを選択した
そして大前は帰国後、帝光学院の入学を決めたのである
理由は
大前「家が近いから♪」
大前にしてみれば、サッカーが、出来れば学校はどこでもよかったのである
日本では、もちろん、まったくの無名選手のため、推薦で入学出来るはずはなかったが、サッカーの実力では他の部員逹を圧倒
当時1年生にして、見事に帝光の中心選手となったのである
最初のコメントを投稿しよう!