「疑い」

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「うそでしょ」ユリは静かに、しかしミズキの心の動きを見逃さない、とでもいうようにミズキを見つめた。 「あんたが友達と笑顔で話すたびに写メを撮る男子もいるぐらいなのよ。気づかなかったっていうの?」 「全然、気づきませんでした」答えながら、ミズキは思い切って告白しようと決めた。 「男子達の人気は、ユリ先輩に集中していると思ってました。わたしも、ユリ先輩のファンですし…」 「まさか!アタシは人からそんなこと言われたことなんて、ないわ」 「わたしも、ありません」 その時、体育館の扉が重く開いた。
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