「疑い」

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渡り廊下から離れ、中庭のベンチに来た二人。 「びっくりしたあ!」ユリが目を白黒させた。 「うちさあ、今、かわいいって言われた」 ユリ先輩の言葉を意外に感じたミズキが答える。 「先輩…女のわたしから見ても、すごくかわいいです」 「ホントに?」再びミズキを見つめたユリだが、目は見違えるように明るくなっていた。 「はい!先輩、きれいです」 「ミズキ」 「はい」 「さっきはゴメン。うちら、学年は違うけど…友達になろ?」 「は、はい!」 ミズキの笑顔も花が咲いたように美しかった。 完
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