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──6年前
平和だった世界に突如、大地震が起こった。
大地をこれでもかというくらい揺らし、世界中に甚大な被害をもたらした。
しかし悲劇はそれだけでは終わらなかった。
地震の影響なのか、どこからか謎の生物が現れ、人々を喰らいだしたのだ。
謎の生物は次々に人々を襲い、人々はただ逃げまどった。
そのあまりの残虐さに人々は畏怖の念を込め、謎の生物の総称を『フラット』と呼んだ。
被害は収まるところを知らず、フラットという名が世界中に広まったころには、死者の数が過去最多を記録していた。
そこで初めて、国王より命がくだった。
『フラットの駆逐に、魔力を有する者を使え』と。
これが、『魔導師』が初めて、人々の前に姿を現すこととなった出来事だった。
──1年後。
魔導師の希少とフラットの増加を危惧した国王は、世界に7つの魔導師育成学園を建設し、魔導師の卵(ガーディアンと称された)は16歳から3年間、そこで学ぶことを義務づけられた。
その内の一つが、今では名門校と謳われる魔導師育成学園、『ディオール学園』だった。
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