壱 -現代に始まる-

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空気が悪くなるのが分かった、太一は背後から感じる威圧感に冷や汗を流していた 《愛理》「・・・・・・お前は、両親は」 《太一》「いねぇよ、俺が小さい頃に病気で死んだらしい・・・・・・顔も覚えてねぇしな」 太一は振り返ることなく、歩きながら話した、それを聞いた関羽は、突然立ち止まった 場所は校舎と寮の間に位置する体育館の裏辺りだ 太一は関羽が立ち止まったのに気付き、足を止めた 《太一》「ん?どうした?」 《愛理》「・・・・・・お前は今の関東、いや日本をどう見る?」 《太一》「・・・・・・さぁな、少なくてもあんま良くはないだろ」 太一が言うと、関羽は太一に近付いて言った 《愛理》「今の日本は荒れている、数年前に激戦地と言われていたが、今もどこかで誰かが苦しんでいる」 《太一》「・・・・・・あぁ」 《愛理》「なんとも思わないのか、お前は」 《太一》「・・・・・・なんでそれを俺に言う」 太一の表情が真剣になった、関羽はグッと拳を握り締める 《愛理》「リーダーなら責任があるはずだ」 《太一》「責任って・・・・・・」 太一が目を瞑り、頭に手を当てたその瞬間だった 僅かに感じた風に気付き、太一は素早くしゃがんだ
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