壱 -現代に始まる-

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太一はそう言いながら右手を振ると、少し間を置いてから喋りだした 《太一》「でもな、そんな気張る必要もないだろ、少しは肩の力を抜けって」 《愛理》「貴様・・・・・・どうしてだ」 《太一》「・・・・・・は?」 太一が首を傾げると、関羽は身体を起こして太一に訊いた 《愛理》「どうしてこれだけの力を持ちながら!何もしない!!」 太一はその言葉、気持ちが、伝わってくるのが分かった 関羽だけじゃない、産まれてすぐにもう一つ名前をつけられ、世間から化け物扱いされてきた人がこの学園に集まっていた 太一はため息を吐くと、歩み寄って関羽の肩にポンッと手を置いた 《太一》「俺もずっといじめられてきたさ・・・・・・けどな、それで仕返ししようとか暴力で解決はしたくない」 《愛理》「ならどうすれば・・・・・・」 《太一》「気長に良い案が思いつくのを待とうぜ、ここには同じ志を持った仲間がたくさんいるからな」 太一はそう言うと、関羽に背を向けて歩きだした 関羽は、ただじっとしていることしか出来ない、震える拳をグッと握り締めた 《太一》「どうした?まだ立てないか?」 立ち止まり、振り向いて太一が訊くと 関羽は小さな声でこう訊いた
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