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燃え盛るビルが、夜を昼のように明るく照らしていた
ビルから少し離れたところには、学生服を着た子供たちが心配そうにビルを見つめている
人数は4人、全員身体中傷だらけだった・・・・・・
「玄徳様・・・・・・」
足を引きずりながら、ビルから出てきた女子生徒は、柱にもたれかかるように身体をつけて呟いた
傷ついた右手を押さえる女子生徒の目線の先にあるものは、さっきまで雲で隠れていた月
そして、燃えるビルよりは低いが、建物の上に立つ2つの影
突然吹き出した追い風に服を靡かせると、銀色の髪の青年が言った
「間に合った・・・・・・」
その言葉を聞くと、巫女服を着て青年の腰くらいの身長の少女が、右手に持っている扇を胸の前まで持ってきて言った
「我が主こそが、東南の風です」
「あぁ、行くぞ・・・・・・孔明」
・・・・・・時は7月、その後に『日本の赤壁』として語られるこの大戦から遡ること3ヶ月前
物語は始まった・・・・・・
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・・・・・・
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