壱 -現代に始まる-

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《太一》「まぁ、そんな考える必要もないさ・・・・・・俺たちは、まだ学生なんだし」 《法正》「・・・・・・それが通用するのは、本当の学生だけよ」 そう呟くと、法正は太一に背を向けた 《太一》「法正?」 《法正》「・・・・・・あっ、そう言えば瑞希が今日くる転入生に色々教えるようにだって」 《太一》「はぁ?いきなりなんだ・・・・・・って、法正💦」 太一の言葉も聞く耳もたず、法正は自分の席に帰って行った 《太一》「転入生って・・・・・・なんで俺が、瑞希の奴」 愚痴を溢しながら、太一は顔を机に伏せて目を瞑った 朝から騒がしかっただけに、太一も疲れていた だんだんと意識が遠退いていく・・・・・・ ふと、人の話し声が聞こえてきた 《太一》「ホームルーム・・・・・・始まったのか?」 そう思いながら、太一はまた眠りにつこうとしたその時だ 突然、耳を突き抜けるように女性の声が聞こえた 《疎沢愛理》「疎沢愛理・・・・・・関羽雲長です。よろしくお願いします」 《太一》「ん・・・・・・関羽?」 《法正》「・・・・・・」 太一は顔を上げ、今にも瞑りそうな目で教卓の後ろに立つ生徒を見た 長い黒髪、なぜか右目を前髪で隠している女子生徒は、名前を名乗っただけで教室中がざわめいていた ただ1人、法正を除いては・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・
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