2011年7月

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「俺カムズアゲイン」 人は突き進む。 特に若い頃は。 知識や技術などはどうでもいい。 己の持ちうるものを両手一杯に積載し、一直線に邁進する。 その推進力は、多少の傷など感じない。 流した血も、見向きもせずに突っ走る。 そしていつか止まる。 ガス欠だったり、壁がそそり立ったり。 理由は人様々。 これがつらい。 今まではうまくいっていた。 この方法がある日突然通じなくなる。 何となく理解していた己の欠点が急に表立ち、何もできなくなる。 何も考えずとも進めることができていた歩みが、足踏みしかできなくなる。 さあて、どうすんだろうな。 どうしてやろうかな。 壁を乗り越えるのかな。 それともこの場所で考えを深化させるのかな。 回り道を探してみるのかな。 確かな事は過去だけだ。 己の足跡のみが真実だ。 困ったときこそ気を楽に。 きっとわかる。そんな時。 結局自分はどうやったって、自分を裏切れやしないのだから。
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