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零が最高潮に不機嫌になった数秒後、教室の前の戸が開き2年B組担任の九条が入ってきた。
あっという間に教室は静まり、全員が九条の方へ注目した。
「ククッ…皆さん、私が教室に入ったら黙るという掟は大分定着したようですね…?特に静流君、…一番に静かになって…余程アレが身に染みたようですねぇ…」
『アレ』というのを思い出したのか、静流は顔を引きつらせてゆっくりと頷いた。『アレ』というのが何かは皆様の想像にお任せする。
「筆者が思い付かないだけでしょう…」
何故か煌雅からナレーションにツッコミが入ったが気にしないでおこう。
そんな煌雅に九条は目を向けた。
「煌雅君は私に逆らうのが好きですね…?今黙れと言ったのに…。次口を開いたら一生開けなくしてあげましょうか…?」
喉の奥で笑う九条に煌雅は冷たい視線を送る。
「まぁ、そんなことは今日はどうでもいいです…」
どうでもいいと言われてしまった煌雅はスッと視線を逸らした。九条は気にせず話を続けた。
「今日は皆さんに紹介する人が居ます」
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